よく知恵袋やSNSの吹奏楽グループなどで、
「小編成バンドにオススメの曲ありますか?」
などの質問がありますが、その質問に勝手に答えます!
選曲にあたって
昨今、ブレーンやCAFUAなど大手楽譜会社が小編成特集などと銘打ち特集しているので、そちらをご覧になられた方もいるかもしれませんが、このページでは、僕がここ5年ほど小編成の学校に指導に行き、培った経験から、独自のオススメをさせて頂きます。
よくある表題音楽、描写音楽系は、少ない人数だと同じようなジャンルをやっている他の大編成バンドに比べて、やはりダイナミクスや音色の変化の問題で表現力に見劣りがしてしまう恐れがあります。
それらを少しでも回避できる、演奏効果の高い曲を本日は集めました。
ちなみに、一言に「小編成」とだけ言ってもまず技術的にどれくらいのレベルなのか、によってオススメする曲も変わってきますが、ここでは、ある程度基礎はしっかりしていて、県大会や支部大会を目指している、または50人バンドと渡り合うための曲を紹介していきます。
ファンタスマゴリア(阿部勇一)
まず初級~中級バンドにイチオシのオススメ「ファンタスマゴリア」です。
出版社のグレード3.5です。初級バンドでも問題なく取り組める難易度です。
この曲はセクションごとにユニゾンを多用し、別セクションとの掛け合いなどでダイナミクスや音色が変化していきます。
また打楽器を多用し、とてもカッコいい曲です。
20人程度でも良く鳴るように考えられており、近年の小編成用の曲としては秀逸な作品です。
飛鳥(櫛田てつ之扶)
かなり古い曲ですで、昔はよく演奏されていましたが、最近の小編成事情を考えると、再評価されてもいいと思っています。
グレード3.5とありますが、3〜3.5程度かな。
フルート奏者は上手であること必須ですが。
ソロが多く、少ない人数でも演奏可能です。
和のテイストが全編に渡っています。
緊迫し、張り詰めた雰囲気が出せればかなりの演奏効果が期待できると思います。
秘儀II 〜7声部の管楽オーケストラと4人の打楽器奏者のための〜 (西村朗)
人数はかなり少ないけど基礎レベルはしっかりしている、というバンドが上位大会を狙っていくのにオススメの曲です。グレード4〜木管は4.5くらいかと思います。
いわゆる現代的な響きのする曲なので、生徒には不評でしょうが・・・この曲をひと夏やるの!?と(笑)
ただ、リズムパターンなどはそこまで複雑ではなく、基礎がしっかりしている中学生なら吹けます。
中盤の木管の動きが少し大変です。
編成も7つのセッションに分かれておるだけで、最小11人から演奏可能。
とは言え各セッション2、3人で20人以上がいいとは思いますが。
楽譜上はチューバがありませんが、トロンボーンなどと同じパートにするとこができます。
沢地萃(天野正道)
これまた少し難易度の高い曲ですが、演奏効果は抜群。たくちすいと読みます。
出版社のグレード4とありますが、3.5~4程度かなという印象。
幻想的な場面とポップスの要素のあるリズミカルな場面が入れ替わるような展開で、とても聞きやすい曲です。
打楽器が上手なバンドにオススメです。
喜びの島(ドビュッシー)
これは、完全に上級バンド向けです。
少人数で支部大会を目指したいバンド、木管楽器が上手なバンド(とくにクラ、フルートに2名ずつ高い技術が求められます)逆に、金管と打楽器の出番は少ないので、金管のパワーは少ないけど木管楽器は上手い、というバンドにオススメです。
もともとはドビュッシーのピアノの曲をオーケストにアレンジしたものを吹奏楽に編曲されたものです。
言うまでもない名曲ですが、人数少なくても幻想的なフランスものの響きが表現できれば演奏効果抜群と思います。
出版社グレード4ですが、個人的には金管は3、木管は4.5くらいかな。
以上、2018年春現在の情報でした!
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